かねとこ式ミニマリスト道場へようこそ、師範のかねとこ山だ。
前回、及び前々回の教えでは主に「情報」をトピックにミニマル化の技を伝授してきた。
今回の教えは、その「情報」とは切っても切れない関係にある、スマホについて掘り下げていこうと思う。
なぜスマホが切っても切れない関係かというと、日々現代人の受け取る情報の80%はスマホから来ていると言っても過言ではないからだ(逆に言えば、スマホを制する者は情報を制するとも言える)。
また、俺たちが1日に受取る情報量は江戸時代の1年分、平安時代の一生分あるとも言われている。
人間である俺たちの記憶領域は、平安時代から大して進化していないのにも関わらず、受け取る情報量だけは格段に上がっているというわけだ。
そんな情報過多な現代だからこそ、俺達は身の回りの情報を取捨選択する必要がある。
だが、この話を聞いたお前は、Adoの「うっせぇわ」が流れたTikTokを片手に、こんなことを思うかもしれない。
「つーか、情報なんて多ければ多いほど良くね? 減るもんじゃないんだしwww」
……確かに、現代社会において情報は多ければ多いほど良いとも言える。だが、「目の前で垂れ流されている情報を無批判に浴びる」のと「情報を取捨選択した上で浴びる」のでは天と地の差だ。
そして、大抵の人はスマホを「なんとなく」開いて、「たまたま」出てきた目の前の情報を、ジャンクフードのように消化しているだろう。
こういったことを話すと、下記のような意見が出てくる。
「いやいやかねとこはん、ウチはちゃんと自分に必要な情報を選んだ上で消化してんで? 全く失礼なことを言わないでおくれやす」
そんなお前に向けて、一つの問いを投げかけたい。
「お前がスマホを手に取ったのは、この記事を読むためか?」
「つまり……どういうことだってばよ……?」と思ったやつもいると思う。
下の画像を見てほしい。


現時点において、俺のNoteアカウントのフォロワー数は0人だ。
これが意味することはなにか?
それは、この記事を読んでる奴の中に
「このかねとこ山って人の発信する情報はすごい役に立つぞ……! 今後もチェックするために、フォローして通知を受け取れるようにしよう……!」
という人は皆無であり、
「なんかたまたまTwitterやNoteのタイムラインに流れてきたからリンクを踏んでみたんすよね」
というやつしかいないということだ(もし違ったらTwitterのDMに住所を送ってください。全力で靴を舐めに行きます)。
つまり、「情報の取捨選択がきちんとできる奴はそもそも俺の記事なんて読まない」という結論が導き出される。
それでは、この情報の取捨選択が出来ないと、一体どのようなことが起こるのだろうか?
夜の11時くらいですかね、突然堀江さんから「ひろゆきお前暇か?」って電話がかかってきたんですよね。
「いや寝る所だったんですけど」って答えたら「今可愛い子とホテルに行く所なんだけどお前も来てくれ」って言うんですよ。
それで、ちょっと期待しながらホテル行ってみたら、結構可愛い子で僕もちょっとやる気になっちゃったんですよね。
でもシャワー浴びて準備してベッドに行ってみたらなんとその子チ◯コ付いてたんですよ!(笑)
「堀江さん、この子男じゃないですか!」って文句言ったら「可愛ければいいじゃねぇか!」って怒るんですよ。
でもまあ堀江さんの言うことも一理あるなって。ニューハーフのお尻に入れるのもまた経験だなと思ってたら、堀江さんが「なあひろゆき、俺に入れて貰うことできるか」って言うんですよ!できる訳ないじゃないですか!
「前と後ろ両方から責めて欲しい。前を触るのは流石にお前でも嫌がると思った」って。
なんなんだよその心遣い。(笑)
普通は中年のおっさんのチ◯コ触りたくないしお尻にも入れたくないですよ。
結局僕はニューハーフの子にフ◯◯◯オだけしてもらって帰ってきました。
もう二度と行きません。(笑)
これは2chで一時期話題になった、ホリエモンこと堀江貴文氏と2ch創設者であるひろゆき氏2人の、架空のやり取りを表したコピペである(Noteの規約に違反するおそれがあるため、一部改変している)。
なぜ突然こんなコピペを貼ったのかというと、特に深い意味は無い。なんとなく貼ってみただけだ。
つまり今、お前は俺に、なんの意味も成さない、クソしょうもない2chの文章を、無自覚に読まされたことになる。その時間で自分の興味がある分野を少しでも勉強できたのに、だ。
このように、「目の前で垂れ流されている情報を無批判に浴びる」ことは、「自分にとって本当に必要な情報を得る機会を失う」ことに繋がることが分かっただろう。
……いつも前置きが長くなってしまい申し訳ない。いい加減にしないと本当に記事を読む人が居なくなるため、実践編に移りたいと思う。
これ以上長くなってしまうのもアレなので、先に結論から話そう。
①辞めても生活に大きな支障を与えない全てのデジタルツール(アプリ・ゲーム・webサイト等)を1ヶ月休止する
②余った時間をのびのび使えるような、没頭できる趣味を見つける
③1ヶ月経った後、休止していたツールの恩恵を最大限生かせるような使い方をゼロベースで考え、それを再導入する。
順番に説明しよう。
①の「必ずしも生活に必須ではないデジタルツール(アプリ・ゲーム・webサイト等)を1ヶ月休止する」だが、まず初めに、日頃雑多な情報で溢れかえったお前達の脳味噌を、一度ゼロベースに戻す必要がある。
タバコを辞めたいやつが「いきなり全く吸わなくなるのはしんどいし、まずは1日1本だけにしよう……」と言って禁煙できないのと同じだ。やめるならキッパリと禁止するしかない。
また「必ずしも生活に必須ではないデジタルツール」とは、例えば友人の近況を確認するための、TwitterやInstagramなどのSNSがこれに該当する。このようなアプリ・ブックマークは一旦デバイスから消す必要がある。
ここでの注意点は「必須」と「便利」を混合しないことだ。Instagramで友達の近況を追えないのは不便かもしれないが、友達という関係を続けるのに必須ではないだろう(月1で飯を食いに行くほうがよっぽど大事だ)。それに、たかが1ヶ月だ。
逆に必須なものとしては、お前らが日頃使っているAmazonやLINEなどの生活必需レベルのツールが当てはまるだろう(もちろんそこは個人によって異なる)。
だがここで少し工夫が必要になることがある。例えば下記のような場合だ。
①Amazonは日用品を買うために必須だが、ついなんとなくでAmazonを開いてしまい、ウインドウショッピングに時間を浪費してしまう。
②ついダラダラとブラウザを開いてネットサーフィンをしてしまう癖があるが、いざという時にブラウザがないと調べ物が出来ない。
ちなみに上記2つは完全に俺の事例なのだが、こういった「完全に休止できない」ツールについては以下のような解決策を練る必要がある。
①注文したい商品はAlexa Echo Showの音声から注文する(こうすれば他の関連商品をダラダラ見る時間が無くなる)。また、定期便を活用する。
②頭に思い浮かんだググりたい言葉は一旦メモし、一日の終わりにまとめて検索する(1日の最後に見返してみると、案外どうでも良くなっている)。
ここで大事なのは、自分にとって必須ではない要素を完全に削ぎ落とすことだ。
他にも「オンラインゲームで負けたときのイライラが強すぎて、純粋に楽しめなくなった」ならゲームは休止すべきだし、「YouTubeをなんとなく流して時間を浪費している感覚がある」ならYoutubeも休止すべきだ。
次に②の「余った時間をのびのび使えるような、没頭できる趣味を見つける」だ。できればこの趣味はツールを休止する前に、ある程度目星をつけておきたい。
案外これが一番難しいのだが、例えば読書や運動、料理等だろう。趣味ということあって、各個人ごとに千差万別だが、充実感を得ることが出来る趣味をこの期間に見つけることが、最大の鍵となる。これがないと、結局③の段階で振り出しに戻ってしまうからだ。
ここでデジタルツールを使う以上に、幸福度の高い趣味を見つけることが出来れば、後の③で時間を価値の低い活動に浪費することは無くなる。そして本当に必要な情報を収集するのに、デジタルツールの使用を留めることが出来るというわけだ。
最後に③の「1ヶ月経った後、休止していたツールの恩恵を最大限活かせるような使い方をゼロベースで考え、それを再導入する」だ。
「最大限活かせる」という言葉を言い換えると、「どうすればツールから得られるメリットを最大化でき、デメリットを最小化できるか」になる。
ここでポイントになるのが、「休止したすべてのツールを再導入しない」ことだ。これはあくまで情報をミニマル化する過程であって、単なるデジタルデトックスではない。
例えばお前達がInstagramを休止していたとして、「なんとなく今まで友達の近況を覗くためにやってたけど、別にやめても問題なかったな……」という結論になったのなら、Instagramは再導入するべきじゃない。
一方で、「ウチの生きがいは『ファッション』や。いろんなコーディネートを見ても飽きひんし、毎日頭の中が服のことで一杯なんよ。せやから今後もインスタでファッショントレンドを追っかけて、自分流のコーディネートを発信するでぇ!」という奴はInstagramを続けるべきだ。
これを行うことで、時間を浪費しがちな情報収集活動を最適化することができる。1限目の最初に伝えた「最小物での最大幸福」の概念はここでも登場する。
ちなみに、ここでの再導入理由は②の「余った時間をのびのび使えるような、没頭できる趣味」に関連付けるとより望ましい。そういった趣味に関する情報はお前達の人生を豊かにするだろう。これこそが「情報を取捨選択した上で浴びる」ということだ。
ここで説明した概念をもっと知りたければ、カル・ニューポート著『デジタル・ミニマリスト』という本を読むと良い。この記事もこの本を参考に執筆させてもらっている。
ちなみに俺は①を3週間で失敗した。
さきほど挙げたAmazonとブラウザの対策を練るのが遅すぎたため、途中で崩壊してしまったのだ。俺のことは反面教師にしてくれ。
もしこれらを完璧に成し遂げたら連絡してほしい、次の師範はお前だ。
……さて、これで今日の教えは終わりだ。
これで「情報」のミニマル化については一通り伝授したことになる。
次回はいよいよ「モノ」のミニマル化についてだ。楽しみにしてほしい。
☆本日の重要ポイント☆
・デジタルツールを1ヶ月休止し、没頭できる趣味に打ち込め
・自分に本当に必要な情報を見極め、ゼロベースから情報収集活動を再構築しろ
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